言い換え・要約

パラフレーズのやり方|コピペ扱いされない言い換え方と例文

AdeptWrite編集チーム更新日 11 分で読めます

コピペ扱いされない言い換えのコツは、語を替えるのではなく、原文を閉じて自分の言葉で組み直し、出典を書くことです。語順や語尾だけでは骨組みが残ります。品詞の転換、能動と受動、文の分割などの技法を、前後の例文と提出前の確認表で紹介します。

結論:骨組みを作り直し、出典を必ず書く

レポートや卒論で「言い換えたつもりなのにコピペと判定された」という悩みの多くは、単語や語尾だけを置き換えて、文の骨組みが原文のままになっていることが原因です。コピペ扱いされない言い換えのやり方は、次の四つにまとめられます。

  1. 原文の主張を、自分の言葉で説明できるところまで理解する
  2. 原文を閉じて、記憶と自分のメモだけで書き直す
  3. 原文と見比べ、語句だけでなく文の構造も変わっているか確認する
  4. 言い換えた文にも、必ず出典を示す

四つ目は特に大切です。言い換えは「他人の文章を自分のものにする技術」ではありません。他人の考えを自分の文章の中で正確に伝える技術です。出典を書かない言い換えは、文章が違っていても剽窃(盗用)と見なされる可能性があります。この点は、剽窃とはで、具体的なケースとあわせて整理しています。

以下では、まずなぜ「語尾だけ変える」やり方が通用しないのかを説明し、次に技法ごとに前後の例文を示します。例文は説明のために作ったもので、実在の調査結果ではありません。

なぜ「語順と語尾を変える」だけでは足りないのか

日本語は語順が比較的自由で、語尾も「〜である」「〜と考えられる」「〜とされる」のように言い換えやすい言語です。そのため、次のような作業で「言い換えた」と感じてしまいがちです。

原文(作例):「スマートフォンの普及により、若年層の睡眠時間が短くなる傾向が指摘されている。」

語尾と語だけを変えた例(不十分):「スマートフォンが広まったことで、若い世代の睡眠時間が減る傾向があると指摘されている。」

二つの文を比べると、「スマートフォン→普及→若年層→睡眠時間→短くなる傾向→指摘」という情報の並びと文の骨組みがそのままです。類似度を調べるツールが完全一致を見つけられなくても、文章を読み比べる教員や査読者には、原文を薄く変えただけだと分かります。

大学の授業で求められるのは、語の置き換えの巧みさではなく、資料の内容を理解したうえで、自分の論述の中に位置づけ直すことです。そのため、次の技法はどれも「語」ではなく「文の組み立て」を変えることを目的にしています。

言い換えの前に:四段階の手順

技法を使う前に、手順を固定しておくと失敗が減ります。

1. 二度読んで、主張・根拠・限定を分ける

原文を二度読み、次の三つに線を引きます。

  • 主張(何が言われているか)
  • 根拠(なぜそう言えるのか、どんなデータか)
  • 限定(「傾向がある」「一部では」「〜の場合」など、断定を弱める言葉)

限定を落とすと、原文より強い主張になってしまいます。言い換えで最も多い失敗の一つです。

2. 原文を閉じて書く

画面を切り替えるか紙で隠し、自分が友人に説明するつもりで一、二文を書きます。原文を見ながら書くと、どうしても文の流れに引きずられます。

3. 見比べて、事実と限定が残っているか確認する

原文を開き、数値、固有名詞、年次、限定の言葉が正しく残っているか確認します。同時に、原文と同じ語句が三語、四語と連続していないかも見ます。

4. その場で出典を書く

言い換えた直後に、本文中の出典(著者名と刊行年、または脚注番号)を付けます。後回しにすると、どの文がどの資料に基づくか分からなくなります。

技法1:品詞を転換する

名詞を動詞に、動詞を形容詞に変えると、周囲の文法も変わるため、自然に別の文になります。語の置き換えより効果が高い方法です。

原文(作例)言い換え(作例)何が変わったか
駅前の再開発の実施により、商店街の来客数の減少が見られた。駅前が再開発されると、商店街を訪れる人が減った。名詞「実施」「減少」を、動詞「再開発される」「減った」に転換
彼の説明は明快で説得力があった。彼は明快に、かつ説得力をもって説明した。形容動詞の述語を、副詞と動詞に転換

名詞が連なる文(漢語の名詞が「の」でつながる文)は、動詞を中心にほどくと読みやすくなります。レポートの文章が堅すぎると感じるときにも使える方法です。

技法2:能動と受動、主語を入れ替える

主語を変えると、文の骨組みが大きく変わります。

原文(作例):「市は二〇二〇年に、老朽化した図書館を建て替える計画を発表した。」

言い換え:「老朽化した図書館の建て替え計画は、二〇二〇年に市から発表された。」

受動文にすると、主題が「計画」に移り、前後の文とのつながりが変わります。ただし、受動を続けると文章が単調で読みにくくなります。日本語の学術文章では、受動の連続は「〜された」「〜られている」の反復になりやすいので、一段落に一、二回にとどめるのが無難です。

技法3:一文を二文に分ける、二文を一文にまとめる

長い一文は、二文に分けると構造が変わります。

原文(作例):「在宅勤務の導入が進んだ企業では、通勤時間の削減によって従業員の満足度が上がった一方で、同僚との雑談が減り、新入社員の育成に課題が生じたという報告がある。」

言い換え:「在宅勤務を取り入れた企業では、通勤時間が減り、従業員の満足度が上がったという報告がある。ただし同じ報告には、同僚との雑談が減って新入社員を育てにくくなったという課題も挙がっている。」

分けるときは、接続の言葉(「ただし」「そのうえ」「一方」)で関係を明示します。原文にない因果関係を、接続で勝手に作らないよう注意してください。

逆に、短い文が並んでいる原文は、関係を見抜いて一文にまとめると、別の構造になります。この場合も、原文の論理関係(原因と結果、対比、追加)を変えないことが条件です。

技法4:語の置き換えは最後に、慎重に

語の置き換えは、構造を変えたあとの仕上げとして使います。注意点は三つです。

  • 専門用語は動かさない。「機会費用」「有意差」「縄文時代」のように、決まった意味を持つ語は、別の語に替えると不正確になります。
  • 固有名詞と数値は動かさない。人名、組織名、法律名、年次、統計の数値はそのまま書きます。
  • 文脈で意味が変わる語に注意する。統計の文脈の「有意」は「重要」という意味ではありません。

類語を探すときは、国語辞典で用例を確認します。このサイトの類語・言い換え検索は、AIが候補を示すツールです。候補が文脈に合うかどうかは、自分で判断してください。

言い換えと引用の使い分け

言い換えがうまくいかない場合は、無理に直さず引用を選ぶ方法があります。

場面向いている方法
内容の要点だけが必要言い換え(出典を付ける)
定義や法律の条文など、一字一句が重要かぎ括弧による引用
著者の表現そのものを分析する引用
資料全体の趣旨を短く示したい要約(出典を付ける)

引用は、かぎ括弧(「 」)や字下げで引用部分を明示し、出典を示すものです。長い引用はブロックとして独立させます。引用符を付けて出典を書けば、原文と同じ文でも、他人の文章を明示して使っていることになります。ただし、レポートが引用だらけになると、自分の考えが見えなくなります。引用は分析の対象にしたい箇所に絞り、それ以外は言い換えにするのが基本です。引用の具体的な書き方は、コピペを避ける方法で手順を示しています。

言い換えても出典は必要

言い換えた文は「自分の言葉」で書かれていますが、考え、データ、主張は他人のものです。次のどれに当たる場合も、出典が必要です。

  • 他人の研究結果や統計の数値
  • 他人が提示した解釈や主張
  • 資料から得た独自の分類や用語の定義

一方、「日本の首都は東京である」のような広く知られた一般的な事実は、通常は出典を付けません。ただし、どこまでが一般常識かは分野や課題によって異なります。迷ったときは、出典を付けるほうが安全です。出典の書式は、授業や学部、学会の指定を最優先にしてください。指定がなければ、このサイトの参考文献リスト作成ツールで、APA、MLA、シカゴなどの形式に整えることもできます。

AdeptWriteの言い換えツールをどう使うか

文章言い換えツールは、貼り付けた文章を、標準・フォーマル・カジュアル・アカデミック・クリエイティブ・短く・長くの七つのモードで書き換えます。一回に処理できるのは6,000文字までです。

使い方の例は次のとおりです。

  1. 自分で書いた言い換えの下書きを貼り、「アカデミック」で硬さを調べる
  2. 長すぎる一文を「短く」で整理し、骨組みの案を得る
  3. 出力を原文と並べて、数値、固有名詞、限定の言葉が残っているか確認する

ここで重要なのは、出力は下書きであって、完成した答えではないという点です。ツールは意味を取り違えたり、限定の言葉を落としたり、原文にない内容を補ったりする可能性があります。また、言い換えツールを通したからといって、類似度チェックで一致が出ない、あるいは教員に問題なしと判断されるという保証はありません。出典を書く責任は、書き手にあります。

大学や授業によっては、AIや自動の言い換えツールの利用に条件が付いています。使う前に、シラバスや課題の指示、大学の学生向けガイドラインで確認してください。

提出前に、類似度を確認する

言い換えを終えたら、コピペチェックツールで文章を確認できます。このツールは、Wikipediaやオープンアクセスの論文など、公開されている情報源と照合し、一致した箇所と、検索したソースの一覧を示します。

結果の見方には注意が必要です。

  • 検索の対象は公開情報源に限られます。有料の論文データベースや、非公開の資料は照合できません。
  • 一致が出なかったことは、「問題がない」ことの証明ではありません。
  • 一致が出た箇所は、引用符と出典が付いているか、定型の表現かどうかを自分で確認します。

数字だけで判断せず、どの箇所がなぜ一致したのかを読んでください。詳しくはコピペチェックの方法で説明しています。

ありがちな失敗

失敗何が問題か直し方
語尾だけを「〜である」「〜と考えられる」に替える骨組みが原文のまま技法1〜3で文の構造を変える
限定の言葉を落とす(「傾向がある」→「である」)原文より強い主張になる限定を別の形で残す
数値や固有名詞を丸めたり替えたりする事実が変わる原文どおりに書く
言い換えただけで出典を書かない剽窃と見なされる可能性その場で出典を付ける
難しい語に替えて文が不自然になる読み手に伝わらない平易な語を選ぶ
原文の三、四語以上の連続を残す類似と判定されやすい引用符を付けるか、書き直す

提出前のチェックリスト

  • 原文を閉じて、自分の言葉で書いた
  • 語句だけでなく、文の構造も変わっている
  • 主張、根拠、限定の言葉が残っている
  • 数値、固有名詞、専門用語は原文どおり
  • 言い換えた文のすぐ後に出典を付けた
  • 原文と同じ表現を使う箇所には、かぎ括弧と出典を付けた
  • 授業や大学の指定する書式と、AI利用のルールを確認した

関連するガイド

言い換えの定義や、引用・要約との違いを先に確認したい場合は、パラフレーズとはを先に読むと整理できます。

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コピペチェックツール(剽窃チェック)
Wikipediaやオープンアクセス論文など公開されている情報源と照合し、一致した箇所と類似度を表示します。
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よくある質問

言い換えたのにコピペと判定されるのはなぜですか。

語や語尾だけを替えても、文の骨組み、つまり情報の並びと論理の順序が原文と同じだと、類似と判定されやすくなります。原文を閉じて自分の言葉で組み直し、品詞の転換や主語の入れ替えなどで構造を変えてください。出典を書くことも必要です。

言い換えた文にも出典は必要ですか。

必要です。言い換えは表現を変えるだけで、考えやデータは他人のものだからです。出典のない言い換えは、文章が違っていても剽窃と見なされる可能性があります。書式は授業や学会の指定を優先し、言い換えた直後に付けると書き忘れを防げます。

言い換えツールを使えばコピペにならないのですか。

そうとは言えません。ツールの出力は下書きであり、意味の取り違えや限定の言葉の欠落が起こる場合があります。また、類似度チェックで問題が出ないことや、教員が問題なしと判断することも保証されません。内容を確認し、出典を書く責任は書き手にあります。

言い換えと引用はどう使い分けますか。

要点だけが必要なら言い換え、定義や条文など一字一句が重要な場合や、著者の表現そのものを分析する場合は、かぎ括弧による引用を選びます。どちらも出典が必要です。引用が多すぎると自分の考えが見えなくなるため、引用は必要な箇所に絞ってください。

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