日本語の表記・文法・敬語

句読点とカギ括弧の使い方|「、」「。」の打ち方と記号のルール

AdeptWrite編集チーム更新日 10 分で読めます

句点「。」は文の終わりに必ず打ち、読点「、」は誤読を防ぐために打ちます。絶対の規則はなく、長い主語の後、接続の後、長い修飾の切れ目が目安です。カギ括弧内の文末の句点は媒体の慣習で扱いが分かれるため、一つの文書の中で統一します。

句読点は「読みやすさ」と「誤読の防止」のために打つ

日本語の句読点は、句点「。」と読点「、」の二つです。句点は文を終わらせる印なので、打つ場所は明確です。読点は文の途中の切れ目を示す印で、「ここに必ず打つ」という一つの正解はありません。基準は二つだけです。読んだときに息が続くか、そして意味を取り違えられないか、です。

公的な文書の書き方については、文化審議会が2022年1月に建議した「公用文作成の考え方」が、句読点を含む表記の目安を示しています。ただし、これは公用文のための基準で、学校のレポート、会社の文書、小説、新聞にはそれぞれの慣習があります。提出先に書式の指定があれば、それを優先してください。

この記事では、読点の打ち方、句点とカギ括弧の関係、そのほかの記号、横書きでの「,」「.」の問題、全角と半角の混在を順に整理します。

読点「、」を打つ場所の目安

読点を打つ場所の目安は、次の五つにまとめられます。

場所例
長い主語の後先月から参加している新入社員の山田さんは、議事録の書き方を覚えた。
接続詞・接続語の後しかし、結果は変わらなかった。/したがって、再調査が必要である。
長い修飾の切れ目駅から歩いて十分ほどの、住宅街にある小さな図書館で調べた。
並列する語句の間提出物は、表紙、本文、参考文献の順に並べる。
文頭の状況を示す語句の後昨日の会議では、予算案が承認された。

どれも「必ず打つ」ではなく「打つと読みやすい」場所です。短い文なら、これらの位置でも読点は要りません。「私は昨日図書館へ行った。」は、読点なしで十分に読めます。

誤読を防ぐための読点

読点には、語の切れ目を示して意味を決める働きがあります。

  • 「ここではきものを脱いでください。」→「ここでは、きものを脱いでください。」(「ここで履き物を」と読まれない)
  • 「私は泣きながら走る彼を追いかけた。」→「私は、泣きながら走る彼を追いかけた。」/「私は泣きながら、走る彼を追いかけた。」(泣いているのが誰かで打つ場所が変わる)
  • 「黒い目の大きな猫」→「黒い、目の大きな猫」/「黒い目の、大きな猫」

修飾する語が複数あるとき、読点の位置が係り受けを決めます。意味が二通りに取れる文は、読点を足すより、語順を入れ替えるほうが確実なことも多いです。

読点の打ち過ぎ、打たなさ過ぎ

読点が多すぎると文がぶつ切りになり、少なすぎると、ひらがなが続いて読みにくくなります。直すときは、声に出して読み、自然に息を継ぐ場所だけに残します。

  • 打ち過ぎ:「私は、昨日、駅の、近くの、図書館で、本を、借りた。」
  • 直した例:「私は昨日、駅の近くの図書館で本を借りた。」

文が長くなって読点で支えきれないときは、文そのものを二つに分けるほうが読みやすくなります。

句点「。」とカギ括弧の関係

文末の句点

句点は、文の終わりに打ちます。体言止めや見出し、箇条書きの項目では、慣習として句点を付けないことがあります。レポートの本文では、すべての文に句点を付けます。

カギ括弧の中の句点

会話や引用をカギ括弧「」で囲むとき、閉じ括弧の前の句点をどうするかは、媒体によって扱いが違います。

  • 括弧の前に句点を付ける:「明日は休みです。」と彼は言った。
  • 括弧の前に句点を付けない:「明日は休みです」と彼は言った。

小説や学校の作文では前者の形を目にすることが多く、新聞やウェブ記事では後者の形も広く見られます。どちらかが誤りというわけではありません。大切なのは、一つの文書の中で統一することです。また、括弧の後に続く文が「と言った」「と述べている」のように文が続く場合、括弧の外の文末には必ず句点を打ちます。

一方、括弧で囲んだ語句を文中に引用するとき(「表記ゆれ」という言葉を使う、のような場合)は、括弧の中に句点を入れません。

閉じ括弧の直後の句点

括弧の中が文として完結していても、括弧の後ろに文が続くなら、句点は閉じ括弧の外に打ちます。

  • 避けたい形:彼は「必ず間に合わせます」。(文が「」で終わるため、読み手が文末に違和感を持つことがあります)
  • 自然な形:彼は「必ず間に合わせます」と約束した。

カギ括弧と二重カギ括弧の使い分け

記号名前主な使い方例
「 」カギ括弧会話、引用、強調したい語、論文中の論文名「敬語の指針」を参照した。
『 』二重カギ括弧カギ括弧の中のカギ括弧、書名、作品名『吾輩は猫である』を読んだ。
( )丸括弧補足、読み、略称文化審議会(文化庁)の建議

引用文の中にさらに引用があるときは、外側を「」、内側を『』にします。たとえば、「先生は『明日までに提出してください』とおっしゃいました」と報告した、のような形です。

書名・作品名の書き方は分野によって異なります。レポートや論文では、書名に『』、論文名に「」を使う形が一般的ですが、参考文献の書式は、提出先の指定に従ってください。

そのほかの記号の使い方

中黒「・」

並列する語句の間や、外国人名・外来語の区切りに使います。

  • 並列:国語・数学・英語の三教科
  • 人名:ジョン・スミス
  • 長い外国人名:サン・テグジュペリ(姓名や称号の区切り)

注意点が二つあります。まず、小数点や日付の区切りには使いません(小数点は半角の「.」を使います)。次に、文章中の並列では、読点のほうが自然な場合も多いです。

ダッシュ「——」

文中に補足や言い換えを挟むとき、または語気の変化を示すときに使います。全角のダッシュを二文字分続けて打つのが一般的です。ただし、多用すると文が散漫になるため、レポートでは丸括弧やコンマで足りる場面が多いです。

三点リーダー「……」

言いよどみや余韻を示す記号です。二文字分(「……」)で使うのが一般的で、小説や台本では見かけますが、レポートや論文ではほとんど使いません。

疑問符「?」と感嘆符「!」

レポートや公的な文書では、原則として使いません。ブログ、SNS、小説の会話文では使えます。文中で使うときは、後ろに全角スペースを一つ空ける書き方が伝統的ですが、ウェブでは詰めて書く例も多いため、媒体の既存の記事に合わせます。

横書きと縦書き、レポートでの「,」「.」

縦書きでは、句読点は文字の右上に寄せて表示される「、」「。」を使います。横書きでも、国語や一般の文書では「、」「。」を使うのが標準です。

一方、横書きの理系の論文や、一部の学会・大学では、読点に「,」、句点に「.」を使う書式が指定されていることがあります。かつては、公文書の横書きでも「,」と「。」の組み合わせが使われていました。現在の公用文の基準では「、」「。」が基本とされていますが、提出先の書式規定が最優先です。

提出先目安
一般の文書・メール・ウェブ「、」「。」
大学のレポート授業やゼミの指定に従う。指定がなければ「、」「。」
理工系の学会・論文誌投稿規程に従う。「,」「.」の指定があることも
公的機関への提出書類提出先の様式に従う

どれを使う場合も、一つの文書の中で混ぜないことが決まりです。「、」と「,」が混在したレポートは、読み手に不注意な印象を与えます。

全角と半角の混在を避ける

日本語の文章では、句読点・括弧・記号は全角に統一するのが基本です。英数字は半角にそろえる形が一般的ですが、これも文書の指定に従います。

混在しやすい例は、次のとおりです。

混在しやすい例直し方
日本語の文中の半角カンマ「,」とピリオド「.」「、」「。」にする
半角カナの句読点「、。」全角の「、」「。」にする
半角の丸括弧「( )」と全角の「( )」の混在日本語の文中は全角に統一
全角の英数字「ABC123」半角の「ABC123」にそろえる
英文を引用した部分英文中は半角のカンマとピリオドのまま

提出前に、検索機能で「,」「.」を探して確認する方法もあります。

句読点の確認チェックリスト

  1. すべての文の終わりに句点があるか(見出しと箇条書きを除く)。
  2. 読点は、声に出して読んで息を継ぐ場所と、誤読を防ぐ場所だけか。
  3. 長すぎる文を読点でつなげず、二つに分けられないか。
  4. カギ括弧の中の句点の扱いが、文書全体で統一されているか。
  5. 書名は『』、引用は「」で書き分けているか。
  6. 句読点は「、」「。」か「,」「.」のどちらかにそろっているか。
  7. 全角と半角が混ざっていないか。

AdeptWriteで句読点を確認する

日本語表記チェックは、「こんにちわ」「見れる」のような表記の誤りや、半角カナ、半角記号の混在を、ブラウザの中でルールに基づいてチェックします。句読点の全角・半角の混在を探すときに使えます。ただし、辞書による誤字の全面的なチェックではありません。

助詞の誤りや、不自然な文のつながりは、AI文章校正ツールで確かめられます。直した箇所はハイライトで示されます。1回に入力できるのは6,000文字までです。AIによる指摘は提案ですので、採用するかどうかは自分で判断してください。

読点の位置は意味を左右するため、ツールの提案をそのまま受け入れず、必ず声に出して読み直してください。文体の統一については、です・ます調とだ・である調の違いも参考になります。

まとめ

句点は文の終わりに必ず、読点は読みやすさと誤読の防止のために打ちます。カギ括弧の中の句点や、横書きの「,」「.」は、正解が一つではなく、媒体と提出先の慣習で決まります。迷ったときは、基準を決めて文書全体でそろえてください。

参考にした一次資料:文化庁「公用文作成の考え方」(文化審議会建議、2022年1月7日)。

ツールを試す

日本語表記チェック(仮名遣い・ら抜き言葉)
「こんにちわ」「見れる」のような表記の誤りや、半角カナ・半角記号の混在を、文化庁の表記ルールをもとにブラウザ内でチェックします。
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AI文章校正ツール
誤字脱字、助詞の誤り、不自然な表現をAIが校正し、直した箇所をハイライトで示します。
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文章推敲ツール
硬い文、ねじれた文、回りくどい文を、読みやすく自然な文に整えます。
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敬語・文体変換ツール
フォーマル・ビジネス・カジュアルの文体に書き換えます。メールは丁寧に、チャットは気軽に。
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よくある質問

読点「、」はどこに打てばよいですか。

長い主語の後、接続詞の後、長い修飾の切れ目、並列する語句の間が目安です。ただし絶対の規則はありません。声に出して読み、息を継ぐ場所と、誤読を避けたい場所に打ちます。短い文では打たなくても構いません。

カギ括弧の中の文末に句点は必要ですか。

媒体によって扱いが異なります。小説や作文では「…です。」と付ける例が多く、新聞やウェブでは付けない例も多く見られます。どちらも誤りではないので、一つの文書の中で統一します。括弧の後に文が続くときは、括弧の外に句点を打ちます。

レポートでは「、」と「,」のどちらを使いますか。

一般には「、」「。」を使います。ただし、理工系の論文や一部の学会では「,」「.」を指定する場合があります。授業の指示や投稿規程が最優先で、指定がなければ「、」「。」で構いません。文書内で混ぜないことが大切です。

句読点の全角と半角の混在は、どう確かめますか。

AdeptWriteの日本語表記チェックは、半角カナや半角記号の混在をブラウザ内で調べられます。文中の半角カンマとピリオドは、検索機能でも探せます。確認した後は、「、」「。」か「,」「.」のどちらかに統一してください。

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