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参考文献と引用文献の違い:一覧の作り方と並べ順

AdeptWrite編集チーム更新日 8 分で読めます

一般には、引用文献は本文で引用・言及した資料だけの一覧、参考文献は執筆の参考にした資料まで含む一覧を指します。ただし呼び方も範囲も大学や学会で違います。迷ったら、提出先の執筆要領が指定する名称と並べ順を最優先にしてください。

最初に:言葉の使い分けは提出先で決まる

「参考文献」と「引用文献」の使い分けとして、日本でよく見られる整理は次のとおりです。

名称載せる資料本文との関係
引用文献本文中で実際に引用・言及した資料だけ本文の(著者 年)や注番号と1対1で対応する
参考文献執筆の参考にした資料。本文で引用していない資料も含む本文との対応は必須ではない

ただし、これはあくまで一般的な整理です。実際には、次のように分かれます。

  • 引用した資料だけを「参考文献」という名称で載せる大学・学会がある
  • 「引用文献」と「参考文献」の2つの一覧を、別々に求める授業や学会がある
  • 「文献」「文献一覧」「参照文献」など、別の名称を指定する場合もある

つまり、名称そのものに絶対の正解はありません。提出先が指定した名称と範囲に合わせるのが正しい書き方です。執筆要領、シラバス、課題の指示、投稿規程を確認してください。

英語の用語との対応

英語の文献では、似た用語がいくつかあります。日本語に訳すときの目安として、整理しておきます。

英語意味日本語での目安
References / Reference list本文で引用した資料だけの一覧(APAなど)引用文献
Works Cited本文で引用した資料の一覧(MLAなど)引用文献
Bibliography参考にした資料も含めた一覧(シカゴの形式など)参考文献

APA形式の日本語訳の課題では「引用文献」と書くことが多く、人文系の卒論では「参考文献」で引用資料を全て載せることが多い、というのが傾向です。ここでも、実際の指定は授業ごとに確認してください。

どちらを作るか決める手順

  1. 執筆要領や課題の指示に、名称と載せる範囲の指定があるか確認する。
  2. 指定があれば、そのまま従う。
  3. 指定がなければ、本文で引用・言及した資料は「引用文献」、それ以外に参考にした資料は「参考文献」に分ける。分けずに1つにまとめるなら、名称は「参考文献」とし、本文で引用した資料が全て入っていることを確認する。
  4. 本文で言及した資料が一覧に漏れていないか、逆に一覧にあるのに本文で触れていない資料がないか(引用文献の場合)を照合する。

どうしても指定がなく判断できない場合は、担当教員に「引用文献と参考文献を分けるか」を質問するのが、最も早く確実です。

並べ順:日本語文献と英語文献が混ざるとき

一覧の並べ順にも、決まった規則があります。代表的な方法は次のとおりです。

日本語文献は五十音順、外国語文献はアルファベット順

日本の論文でよく見られる並べ方です。まず日本語文献を著者名の五十音順に並べ、続けて外国語文献を著者の姓のアルファベット順に並べます。逆に、外国語文献を先にする規程もあります。

例

青木花子(2019)『文章表現の基礎』〇〇書房. 佐藤一郎(2021)「大学生の文章力」『日本〇〇学会誌』12(3), 45-58. 山田太郎(2022)『大学生のためのレポート作成入門』△△出版. Brown, A. (2018). Academic Writing. XYZ Press. Smith, J. (2020). Writing in college. Journal of Writing, 5(2), 10-25.

言語を分けずに、全体を1つの順で並べる

言語を区別せず、読みを基準に全体を1つの順に並べる規程もあります。この場合の読みの扱いは、規程で決められていることが多いです。

番号方式では、本文に出てきた順に並べる

理工系などで使われる番号方式では、一覧は五十音順やアルファベット順ではなく、本文で最初に引用された順に並べます。本文の[1]、[2]に対応させるためです。

日本語文献の並べ順で迷いやすい点

  • 著者名の読み:漢字の読みが分からない著者は、図書館の目録や出版社の案内で確認します。推測で並べると順序が狂います。
  • 同じ著者の資料が複数:発行年の古い順に並べるのが一般的です。
  • 同じ著者・同じ年の資料:2022a、2022bのように区別を付けます(著者年方式の場合)。
  • 著者が組織の場合:組織名(例:文部科学省)をそのまま著者として扱い、組織名の読みで並べます。
  • 共著:筆頭著者の読みで並べるのが通例です。

一覧に書く基本情報

資料の種類ごとに、最低限控えておく情報は次のとおりです。細かな順序や句読点は規程で違います。

  • 書籍:著者、発行年、書名、出版社(必要に応じて版)
  • 論文:著者、発行年、論文タイトル、雑誌名、巻・号、ページ
  • ウェブページ:著者または運営組織、ページのタイトル、サイト名、URL、閲覧日
  • 法令・白書・統計:発行機関、資料名、発行年、URL(ウェブの場合は閲覧日)

ウェブ資料は内容が変わったり消えたりするため、閲覧日を必ず控えます。形式の選択肢としては、日本では国内の学会ごとの規程のほか、理工系で使われてきた科学技術情報流通技術基準(SIST 02)、国際的にはAPAやシカゴなどが知られています。SIST 02はJSTによる保守が2011年で終了しており、今も参考にされることがある形式です(2026-11-01確認)。どの形式を使うかは、提出先が指定します。

提出前チェックリスト

  • 提出先が指定する一覧の名称(参考文献/引用文献など)を使っている
  • 本文で引用した資料が、全て一覧に載っている
  • 引用文献の一覧に、本文で触れていない資料が混ざっていない
  • 並べ順(五十音順、アルファベット順、出現順)が規程と合っている
  • 日本語文献と外国語文献の並べ方が統一されている
  • 全ての資料が、同じ書式(句読点、括弧、イタリック)になっている
  • ウェブ資料に閲覧日が書いてある
  • 著者名の表記(姓名の順、略し方)が統一されている

よくある間違い

  • 一覧には載せたが、本文で引用していない(引用文献の場合)
  • 本文では引用したのに、一覧に載せ忘れる
  • 日本語文献と英語文献で、書式がまちまちになる
  • 読みが分からないまま、著者名を並べてしまう
  • 出典を一覧にまとめたから、本文に出典を示さなくてよいと考える

出典を本文のどこに示すかについては、脚注と文末脚注の違いで整理しています。

参考文献リスト作成ツールの使い方

書誌情報を整理するには、参考文献リスト作成ツールが使えます。書籍・論文・ウェブページの情報(著者、タイトル、発行年、出版社、URLなど)を入力すると、APA、MLA、シカゴ、ハーバード、IEEEの形式で参考文献と本文中の引用を作ります。ブラウザ内で動く自動処理です。

使うときの注意が3点あります。

  1. 日本の学会や大学が定める書き方(五十音順の並べ替えなど)には対応していません。並べ順は自分で整えてください。
  2. 「p.」「et al.」などの英語の語が出力に入ることがあります。日本語文献では「頁」や「ほか」に直す必要があるかもしれません。
  3. 結果は下書きです。授業の見本と見比べて、必ず確認してください。

なお、コピペチェックについては、コピペチェックツールが補助になりますが、引用や出典の漏れを自分の目で確認することは不可欠です。考え方はコピペを避ける方法をご覧ください。

まとめ

引用文献は本文で引用した資料の一覧、参考文献は参考にした資料まで含む一覧という整理が一般的ですが、名称も範囲も提出先で違います。指定を最優先にして、本文との照合、並べ順の統一、書式の統一を確認しましょう。迷ったら、担当教員に聞くのが最も確実です。

ツールを試す

参考文献リスト作成ツール(APA・MLA・シカゴ)
書籍・論文・ウェブページの情報から、APA・MLA・シカゴ・ハーバード・IEEE形式の参考文献と本文中の引用を作ります。
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コピペチェックツール(剽窃チェック)
Wikipediaやオープンアクセス論文など公開されている情報源と照合し、一致した箇所と類似度を表示します。
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文章言い換えツール
標準・フォーマル・カジュアル・アカデミック・クリエイティブ・短く・長くの7つのモードで文章を言い換えます。
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よくある質問

参考文献と引用文献は、どちらを書けばよいですか?

提出先の指定に従います。指定がなければ、本文で引用した資料は引用文献、参考にしただけの資料は参考文献と分けるのが一般的です。1つにまとめる場合は、本文の引用が全て入っているか確認してください。

日本語と英語の文献が混ざるときの並べ順は?

日本語文献を著者名の五十音順、外国語文献をアルファベット順に並べ、続けて載せる方法が多く見られます。順序を逆にしたり、まとめて並べたりする規程もあるため、提出先の見本を確認してください。

ウェブサイトの資料は参考文献に載せてよいですか?

載せられますが、信頼できる情報源かを確認し、著者または運営組織、ページのタイトル、URL、閲覧日を書きます。授業によってウェブ資料の扱いに制限がある場合もあるため、課題の指示も確かめてください。

本文で引用していない資料を引用文献に載せてもよいですか?

載せないのが原則です。引用文献は本文との対応が前提です。読んだだけで引用していない資料は、参考文献の一覧を別に設けるか、提出先に載せてよいか確認してください。

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